28日のブログ

毎月28日に更新します。

アラサーOL、寿司を食って泣く

 

以前ブログで投稿した通り、私は吉本興業のチケット販売サービス「FANY」の有料会員だ。

すなわち吉本興業へ課金をしているので、少しでも会費の元を取ろうと思い最低でも月2回はライブへ行くようにしている。

 

そして、やはり課金をすると明らかに当選率・良席率がグンと上がる。

 

単独などの企画系ライブの抽選でたしか外れたことはなかったと記憶している。

また競争率が比較的低い通常公演であれば、最前列センターはもはや当たり前。

私がよく行くルミネtheよしもとの最前A列は舞台との距離がめちゃくちゃ近く、少し目線を上げなければならないのでかえって見づらい。(しれっと文句)

現在はコロナ対策で最前はC列なのですが、これがめちゃくちゃ見やすいんです。

いつかの最前C列センターの目線を載せます。

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コロナも捨てたもんじゃないと思います。

 

捨てたもんじゃないと思うことは他にもある。

コロナ禍になってからめっきりお金を使わなくなったため、最近はお笑いライブの前後に

普段なら入らない少しいいお店のご飯を食べることが毎回の楽しみになっている。

 

9月は新宿高島屋の小松庵で天ぷらそばをいただきました。大変おいしかったです。

この時はちょうど、新宿高島屋レストラン街の25周年記念イベントが開催されており

各店で特別メニューや復刻メニューが提供されていたり、抽選会などが行われていた。

 

天ぷらそばと同時にアンケート用紙が渡され、どうやらそれを記入すると抽選に参加できるとのこと。

普段の私だったら、バッグの隅で湿ったハンカチとともにグシャグシャにしているかと思いますが

参加賞はウエットシートと書いてあったので、それだけでもいただこうと参加したところ、

 

 

 

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当てました。

「欲を出すと失敗する」みたいな言い伝えがあるけど、ほんとそれ。

 

みなさんは1,000円の食事券があったら、どう使いますか?

私も相当悩みました。焼肉、天ぷら、ひつまぶし、新宿高島屋にはいろいろあります。

サイアムセラドン(タイ料理)の2,000円しないくらいのランチセットも大好きだけど

それにこの1,000円を使うのはもったいないことくらい、バカな私でも分かります。

 

これはもう、

 

 

 

寿司だな。

 

 

 

28年間生きてきて、最も正しい判断ではないかと自己陶酔した。

迷う余地なんてなかった。寿司一択・寿司一強。寿司こそ正義。

 

回らない寿司屋に行ったのは、小学生の頃に一度だけと記憶している。

我が家ではお寿司といえば、もっぱら出前を取るものだった。

入学式・七五三などのお祝い事の時には、家族・親戚と食べたことが懐かしい。

今では嘘のようだが私は海鮮系が苦手で、まぐろしか食べられなかったので

握りと鉄火巻きが入った、いわばまぐろづくし的なものを注文してもらっていた。

そう、私はそもそも海鮮系が苦手なのでお寿司が好きではなかった。

 

そんな回らないお寿司初心者の私が、築地玉寿司へ。

メニューの写真を見て、初めに目に入ってきたこちらにしました。

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七福にぎり/3,080円(店舗により価格変動あり)

 

大学生の頃、マナー・プロトコール検定というマイナー資格を取ったことがある。

冠婚葬祭やビジネスマナーなどについての授業を受けていたのだが

お寿司を食べる時、その時に習った「大味のものは最後に」を思い出す。

 

ここは回らない寿司屋

9年前に取得したマナー・プロトコール3級の知識を思う存分活かす時が、ついに来た。

赤身と中トロの間にある、鯛のにぎりをそっと箸でつまむ。

 

 

 

うまい。

 

 

 

まずいわけがないけど、こんなにおいしいとも思ってなかった。こりゃすげぇ。

比較対象が申し訳ないですが、チェーン店のカチカチに冷えたシャリとは全然違うんですよね…。

でも私はスーパーとかで売ってる、まぐろではない魚を使ってると噂のネギトロ巻きも大好きなのです。

 

そしてこのメニューには茶碗蒸しとお味噌汁も付いていたのですが、そちらもおいしかったです。

私は今でも練り物が苦手で、絶対に食べられません。でも茶碗蒸しって、大概かまぼこ入ってますよね。

この茶碗蒸しも下の方から練り物らしきものが出てきたのですが、私は28歳のアラサーOL。立派な大人です。

回らない寿司屋に来て、食べ物を残すなどもってのほかです。

最悪お茶で流し込もうと口に入れたところ、これ練り物…じゃないな…?

あわびのような…いや、あわびではないかもしれないけど、何かしらの貝じゃないか?

さすが回らない寿司屋、細部までこだわりを感じます。全ておいしくいただけました。

 

食べ進めるごとに、自分の目に違和感があることに気づく。

 

 

 

あれっ…私、泣いてる…?

 

 

 

カウンター席で寿司を食べながら涙を流す女は奇妙すぎる。向かいにいる愛想のいい大将も一瞬で引くはずだ。

涙が零れ落ちないよう、一貫ずつ大切に味わった。

 

1人で食事をする時、食べ終わったらすぐにお店を出るよう心がけている。

味わいつつも長居はせず、席を立とうとしたところ目の前の大将に声をかけられた。

 

 

 

「お味は大丈夫でしたか?」

 

 

 

「おいしすぎて泣きました」とか言ったら、さすがにコイツ情緒がヤバイと思われそうだったので

精一杯の感情を込めて、「とってもおいしかったです」とお伝えしました。

ってか、回らない寿司屋は味の感想まで聞いてくれるんだ…うめぇに決まってんだろ…自信持てよ…と思わずブチ切れてしまうよ。

 

こんなにおいしくて、こんなに丁寧な接客を受けて、2,080円です。罰が当たりそう。

3,000円でも安すぎると思うので、気が触れた時にでもまた来ようと思います。