28日のブログ

毎月28日に更新します。

私の心は燃えている

 

ここ数年で気づいたのですが、私は仕事とプライベートを完全に分けておきたい派でした。

 

大学を卒業して働き始めてから6年ほど経ち、職場の人と友達のように親しくするのが苦手かも…と思い始めました。

自分の好きなものとか興味関心があることを話すのも面倒だし、話してる暇があるならさっさと仕事終わらせて帰りたいって思う。

 

いや、書いてる本人も冷酷な人間だと思うよ。ドライすぎると思うよ。

昔から人と接することは好きなので、まさか自分がそんな考えを持っているとは思わなくて気づくのにめちゃくちゃ時間がかかりました。

 

年末になると友達から「職場の飲み会とかある?」とか聞かれても、「あっても断るかな」と言ってしまう始末。血通ってる?

コロナ渦以前ですが、前の会社で3次会くらいまで参加したことがあって楽しかったけど、これ毎回はさすがにだるいなと思いました。

それがきっかけなのか、部署の歓送迎会までもだんだんと鬱陶しくなるという非情さ。

今の会社は自分が入った時の歓迎会はありましたが、その数ヶ月後にコロナが流行り始めたのでそれが最初で最後の飲み会となりました。ラッキーすぎる。

 

かといって職場の人が嫌いなわけではありません。人に恵まれているという自覚はめちゃくちゃあります。

仕事のお手本となった方もいて、その人がいなかったら今の私はなかったと思っています。ほらちゃんと血通ってるよ私!

今の部署は年齢層高めで程よい距離感保ってくれる人が多いので余計な話をする必要もないし、私も余計な話を聞き出すことはしません。

心からやりたい仕事をやってるわけではないので、「そつなくこなす」というのが仕事におけるモットーです。あと相手になめられないようにすること。ヤンキーなんで卍

仕事なんて大変なことや嫌なことがあって当然だし、かえって良いことがあった方が怖いとも思ってしまいます。

 

そんな仕事に対してのモチベーション低めな私ですが、この度職場でめちゃくちゃうれしいことがありました。

 

大事件だと思いませんか。この私に、職場でハッピーなことがあったんです。なんか三重県の方で真っ白な大蛇とか発見されそう。そのくらい珍しいことです。

 

事の経緯をお伝えいたします。

 

弊社は某大手不動産会社のビルに入居しているのですが、それはもう管理が行き届いています。

日中は頻繁に清掃員の方が掃除をしていたり、エントランスにはおそらく生花で作られた大きなアレンジメントが飾られていたり、熱帯魚が入った水槽が置いてあったりと至れり尽くせり。

また12月になると大きなクリスマスツリーが飾られて、その周りを囲むようにポインセチアの鉢が置かれます。

 

ポインセチアはこれですね。クリスマスといえば!って感じの赤い花です。

私が今の会社に来たのは3年前なのですが、初めてのクリスマスを迎えた時に同じ部署の人に言われました。

 

「あのツリーの周りのポインセチアはもらえるんですよ」

 

その時は、へぇ~そうなんだ~と思いました。管理会社めちゃくちゃ太っ腹だなとも思いました。

たしか24日か25日だったと思いますが退勤しようとすると、エントランスにはたくさんの人がいてポインセチアを持ち帰り用のビニール袋に入れていました。

 

弊社の退勤時間は17:30、決して遅い時間ではありません。(※現在は17:45になってます)

ただ他の会社(大手通信会社とか)はおそらく残業がえぐいようで、その時間帯に休憩を取る人が結構いるみたいです。

たしかに、たまに14時くらいに遅めのお昼休憩取ると明らかに内勤ですよねって人がウロウロしています。我々に勝ち目はありません。

 

なんか、いいなぁ。

 

ポインセチアがすごい好きなわけでもないし、植物が特別好きなわけでもない。あとタダでもらえるものが好きなわけでもありません。

抽選でもらえるという淡い期待に心を擦り減らすくらいなら買った方がいいと思うくらい超現実主義です。(←また自分の冷たさにびっくりする)

 

だけど、なんか魅力的です。

こんな冷たい私ですら虜になるほどポインセチアにとてつもない魅力があるのか、それともただ欲しいだけなのか。全く分かりません。

さらに深く考えてみたのですが、私の思いつく限りでは

 

・この会社で働いていることによる恩恵を享受したい

・自分の持つ権利を行使したい

・この組織に属する旨味を感じたい

 

といった理由が挙げられました。端的に言えば、普段私には無機質に見える職場でやっぱり何かしら得をしたいのだと思います。

でも今の会社にいる限り、きっとこのポインセチアをもらうことはできない。

毎年クリスマスになるとポインセチア争奪戦に勝利した人々を羨ましそうに眺めながら帰路についていました。

 

今年もクリスマスはやってきました。

いつものごとく入口に飾られたツリーの周りには数十個のポインセチアが並んでいます。

立派に咲き誇っている大きな赤い花びらに腹が立ちました。だってどうせもらえないんだから。

 

12月22日、出社してしばらくすると1通のメールが来ました。

件名には「ポインセチアをお配りします」と書いてあり、管理会社からのメールが転送されているようで本文の下部を見ると

 

 

「例年先着でお配りしていたポインセチアですが、今年は各テナント様に配付数を決めてお配りすることとなりました」

 

 

ま じ で

 

 

弊社に配られるのは6鉢。応募者多数の場合は抽選を行うという内容でした。

ひとまずメールを読んだ瞬間、希望する旨急いで返信をしました。30秒ほどだったと思います。

善は急げ、チャンスを掴むために求められるのはまず判断の速さです。

世界で活躍するトップビジネスマンは、いつだって「それいいね。やってみよう。」の一言で革命を起こしてきました。

世界にムーヴメントを起こさずとも、私自身の世界を股にかけてやろうじゃないか…!(?????)

 

私は23日と26日がテレワークの予定だったので当選したとして、ポインセチアを持って帰れるのは27日。

会社から家までは結構近いのですが、人々の心がお正月へ向かっているところポインセチアを持って街を歩くのはなんだかちょっと気が引けました。

もし当選したら、23日は出社しよう。そのような算段までしていました。

 

ちょうど部署の上長が取りまとめをしていたので、15時ごろの時点で何人くらいから応募が来ているのか確認すると14人とのこと。

 

 

約2分の1…の魔法…ではなくて確率…

 

 

私は職場であまり何かに対して前のめりになることがないので、周りの人にかなり不思議な目で見られました。

テンションの上がりきった私を見た上長は「抽選作業やる?」と声をかけてくれました。

ほんの数秒の間に大役を仰せつかってしまいました。さすがにそんなつもりではなかったけど、せっかくなのでやることにしました。

 

抽選は総務的ポジションにあたる弊部署にて、あみだくじによって行われました。

公正を期すため数名がランダムにあみだくじに複数の線を引き、第三者が見守る中での結果開示となりました。

なんと実際にあみだくじをやったのは私です。ピンクのマーカーで引く線が震えます。

 

その結果…

 

 

 

 

 

 

 

当選。



 

誤解を招かないようにお伝えしますが、一切不正は働いておりません。

強いて言うなら応募者には番号が割り振られていたのですが、それはメールを受信した順番で私は1番でした。そしてあみだくじでも1番が当選した。

善は急げは間違いではなかった。普段からフットワークは軽く、レスポンスは早くを心がけてきてよかった…!!!

 

このポインセチア、驚くべきはその大きさです。400mlのボトル缶と比べるとこんな感じ。(溢れる実家感ごめん)



 

これ無料でもらえちゃうのやばくない…?

青山フラワーマーケットとかだと、この半分くらいの大きさで3,000~4,000円とかするんじゃないかなと思います。

花も葉もしっかりしてて、ちゃんと手入れすればかなり楽しめそうです。

今のところすぐ枯らす自信しかないので、が、がんばります…。

 

今の会社での4回目のクリスマス、ずっと欲しかったものが手に入るなんて思ってもみなかったです。

部署の皆様には「絶対当たってほしいです!」と応援してもらったり、「よかったですね!」とお祝いしてもらったりと優しい声をかけてもらいました。

ただ「こんなにガツガツしてるところ初めて見ました!」って言われたのはちょっと恥ずかしかったです。卑しさMAXですみません。

 

「私の心は燃えている」は、ポインセチア花言葉の1つです。

たしかに、私の心は燃えていました。

 

来年も私のように、心を燃やしている人の手に渡りますように。