2022年6月30日、仕事終わりの帰り道にふと思いました。
「今日iPhone注文しよっかな」
私は2016年7月18日より、iPhone SEの第一世代を愛用していました。
なぜ細かい日付を覚えているのか、それは先代iPhone 5の電源が突然落ちて使用不可能になってしまったからです。
パソコンに接続しても、コンセントで充電をしてみても改善せず、調べてみると私のiPhoneはリンゴループという現象に陥っていました。
こうなってしまうともう買い替えしか方法はない、あるホームページにはそう書いてありました。
当時23歳の私は、自分用のパソコンもタブレット端末等も持っていなかったので絶望の淵に立たされました。
とはいえ誰かと急ぎの連絡を取っていたわけでもないし、実家暮らしなので今思うと何も困ることはないです。
ただ、いつもはボタン一つで画面が明るくなるiPhoneが息をしていない。それがとてつもなく不安でした。
偶然にもちょうど数日前、Appleストアの来店予約について知人から聞いていたことを思い出しました。
運良く翌日に空きがあったので即予約。それが2016年7月18日でした。
写真や動画のバックアップをほぼ取っていなかったことが痛手でしたが、おそらく人生の中で一番見返したくない大学時代の写真がほとんどだったのでどうでもよくなりました。
誰かのデバイスの肥やしになっているくらいがちょうどいい。その日から過去を闇に葬った気でいることにしました。これも立派なライフハック。
そこから約6年、画面も割らず不具合や故障もなく共に歩んできたiPhone SEの第一世代。
先に悲鳴を上げたのはケースでした。
購入時からからずっと同じiFaceを使用していましたが、半年前に周りを囲むフレーム部分がバラバラに。
セロテープで補強していたら、いろんな人から心配されたり笑われたりしました。その反応間違ってないです。
iFaceって衝撃に強いケースで有名だと思うんですけど、5〜6年使うものではないみたいです。みんなも覚えておいて。
他にもここ数年は「サイズ感おもちゃみたいでウケる〜!」「またデータぶっ飛ぶ前に買い替えた方がいいよ…」など、多くの方からご指導ご鞭撻いただきました。いや、本当にその通りです。
これだけは言わせてほしいのですが、買い替えるお金は全然あります。
まあ2〜3年前だったら全く貯金をしていなかったので、ちょっと厳しかったかもしれません。じゃあなぜ買い替えなかったのか。
私は極度の面倒くさがりなので、「新機種を手に入れる高揚感」よりも「機種変更に伴う作業への絶望感」が上回ってしまいます。
その絶望感を助長するかのごとく、このiPhoneが削れてその形なくなるまで使い尽くしてやるんだ…!という謎のサディズムも生まれ、気づけば6年もの歳月が経っていました。
最近は常に低電力モードに設定していないと、何かアプリを開いただけで一気に10〜20%消耗してしまうという危険な状態に陥っていました。
そんな状態でも使い続けるってやべーな、と自分でも思っているので安心してください。
上記の「もう買い替えなければいけない」という状況も後押ししたのですが、ようやくiPhoneを注文しようという気になりました。それが2022年6月30日。
いや、「注文しよう」というよりは「今日注文しなければならない」と強く思いました。その時は何が自分をそうさせているのか分かりませんでした。
ただ今日注文しなければ私は今のiPhoneが本当にぶっ壊れるまで使いつづけるだろう、そんな気がしたのです。
翌日何気なくテレビを観ていると、Apple製品が値上げされたというニュースが流れました。
自分で言うのもなんですが、私は直感がよく働く人間だと思います。
買いたいものを買いに行ったら残り1つだったとか、いつもは通らない道を何となく通ったらいい感じのお店を見つけたりとか…
あとなんかもう一つくらい直感働きまくってると思ったことがあったのですが忘れました。すみません。思い出したら言いますね。
普段はしがないOLの私もその瞬間だけ「神に選ばれし者」だと思ってしまいます。なんて愚かな人間でしょうか。
ちなみに私の購入したiPhone SEは8000円ほど値上げしていました。結構でかいよね。
新しいiPhoneの到着日は7月2日とのこと。
この日も記憶に残る日となりました。auおよびKDDIの大規模通信障害が発生した日です。
朝起きると、auユーザーである私のiPhoneももれなく画面左上の電波表示が全てグレーになっていました。
Twitterを見ると、電話ができないやらインターネット接続ができないやらですでに大騒ぎ。そうこうしているうちに注文したiPhoneが到着しました。
その日は予定があり、家に帰ってくると23時を過ぎていました。
こういう作業は夜中の方が捗ると思いクイックスタートでデータ移行だけ済ませ、モバイルデータ通信に接続しましたがまだ圏外でした。
機種によって復旧のタイミングが違うというツイートを見ていたので、まあWi-Fiあるしいっか~と楽観的に考えていました。
翌日、全面復旧したというニュースを見た時にも私の新iPhone SEは圏外のまま。
これは何かがおかしいと思い調べたところ、どうやら5G対応SIMカードへ変更が必要という衝撃の事実が判明。
試しに古いiPhoneにSIMカードを差し替えたら、左上にバリ4表示がされていました。
となると、今度はauショップの予約が必要になるわけです。
私は携帯ショップが苦手です。携帯を持ち始めた16年ほど前から数回行っていますが、あまりいい気分になったことがなく苦痛な時間という印象が強いからです。間違いなく生活の中で極力行きたくない場所TOP10に入ります。
なので行くと決めたら冬の滝行に挑むように、心臓のあたりを拳で数回叩くくらいの気合が必要です。
約10年前にiPhoneにしてからプランもそのままだったので、いい機会だと自分に言い聞かせてauショップへ向かいました。
要件を伝えてSIMカードの交換とプラン変更・オプションの追加・解除など、諸々手続きを進めました。
担当はエトウさん(仮名)という方だったのですが、説明や動作に一つも無駄がなくスムーズに全ての設定・作業が終わりました。
いや、喜ぶべきことなのですが逆に少し不安がよぎりました。
私「あの〜先日プラン変更で大変お世話になりまして、ご担当の方にぜひ御礼をしたいのですが…」
店員A「まぁ〜ご丁寧にありがとうございます〜。担当の者の名前はお分かりになりますでしょうか?」
私「エトウさんという女性の方です。契約書にもお名前が書いてありました。」
店員A「エトウ…ですね。少々お待ちください…」
〜数分後〜
店員A「お客様申し訳ございません。当店にエトウという女性のスタッフはおらず、ご来店日時に他店から応援で来ているスタッフにもエトウという者はいないようでして…」
私「え、でもこの契約書にはエトウって書いてありますよね?(契約書を見せる)」
店員A「そ、そうですね…」
私「(じゃああのエトウさんは誰なの…?)」
(♪~世にも奇妙な物語OPテーマ)
そんな展開が容易く想像できてしまうほど、スムーズすぎる対応でした。
エトウさんを敵に回したらとんでもないことになりそうです。恋人が浮気とかしたら、まだ教えていない実家の住所とか数時間で特定できそう。
やはり時期的に気になったのか、エトウさんから「新しいiPhoneはいつ頃注文されたんですか?」と聞かれたので
いやそれが聞いてくださいよ!!!!!
と、思わず音割れしそうな大声で叫びそうになりましたが、一旦落ち着いて普通の声量で値上げ前日に注文したことを伝えると「すごい運がいいですね!」と驚かれました。
エトウさんいわく値上げについてはauをはじめApple以外の通信事業会社へあらかじめ通知はなかったそうで、翌月から順次値上げの対応をしていくという話を聞きました。
私の虫の知らせキャッチ能力すごくない?
こうして無事、新しいiPhoneが使えるようになりました。
インカメラがずっとお風呂場画質だったので、積極的に自撮りもしていこうかな(^_-)-☆
社会に出て毎月ある程度まとまったお金をもらえるようになってからは、好奇心の赴くままに物事を選択するようになった気がします。
元々本能のままに生きるタイプの人間ではあるのですが、特に学生の頃はお金や時間などの様々な理由を天秤にかけて選択に迷うことが多くありました。
もちろん悩むことも大事なのですが、せっかく熟考して決めた後に「本当はあっちがよかった」と後悔するのは違う気がします。
誰かが「選ぶことより、選んだ後どうするかの方が大事」と言っていて、とても共感しました。
前向きな気持ちさえ失わなければ、たとえ失敗しても自分次第でどうにでもなることが多いなと30年近く生きてきて思います。
たぶん一般的な締め方は「みんなも自分の直感を信じてみてね!」みたいな感じだと思うのですが、そんなことは言いません。なんか偉そうで嫌です。
ただ、直感で選ぶ人生はすごく充実していて楽しい。それは自信を持って言えます。
あと新しいiPhoneはめっちゃでかいです。