28日のブログ

毎月28日に更新します。

ひとり飲み探訪記1「激安リストランテでビールが止まらない」

 

昔からひとり行動が好きで、割とどこへでも行ってしまう。

食事はもちろんのこと、スーパー銭湯的なところや県外への旅行もコロナ以前からよく行っていた。

 

 

誰かと一緒にどこかへ出かけたり、おいしいものを食べたりするのはとても楽しいこと。そんなことは分かっている。

だけど、○○へ行ってみたい!○○を食べてみたい!という好奇心が勝り、気づくとお店にいる。何か食べている。

"人を誘う"というステップが面倒だと感じることも多々ある。(関係各位、誠に申し訳ございません)

 

 

ますます人を誘いづらくなった今、まだひとりでやっていないことは何かと考えたところ1つありました。

 

ひとり飲みです。

 

食事の時にお酒を飲むことはあったが、たしかに今まで飲酒メインでお店へ行ったことがない。

大人数の飲み会なんてこのご時世もってのほか、しばらく大量の酒を飲む機会もなかった。

その上今年の1月ごろから数ヶ月の間、謎に禁酒をしていた時期があった。なんか、温かい紅茶をひたすら飲んでた。なんでだろう。

 

 

コロナ渦になってから、よく行っていた飲食店がなくなるという悲しいニュースが多い。

最近は近所のバーミヤンが突然閉店した。酒類の提供が再開されたら、小籠包とビールのマリアージュを楽しむ予定だったのに。

 

 

そんな時、ひょんなことから家の割と近くにサイゼリヤができたことを知った。半年以上も前に。

影あるところに光あり。いいニュースもあるもんだ。それでコロナだから知るのに半年かかった。

 

 

実はサイゼリヤにはあまり行ったことがなく、特にサイドメニューをあまり食べたことがなかった。

ミラノ風ドリアとドリンクバーで満足していた高校時代とは違う。金額を気にせず注文できるのがアラサーOLひとり飲みの醍醐味だ。

 

 

まずは生ビールを2つ注文。

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この夏、サイボーグAD飯岡チャンネルにはまりよく動画を観ていた。

彼女が「どうせ飲むから」という理由でファーストオーダーから生ビールを3つ注文するのを見て、羨ましいと思っていた。

私はお酒の中だったらビールが一番好きなのだが、炭酸が苦手でいっぱい飲むことができなかった。

飲み会でも最初の1~2杯が限界。できることならビールをたくさん飲める人と胃を交換したい。(サラッと怖いこと言う)

 

 

でも謎の禁酒により胃がリセットされたのか、最近前よりは量を飲めるようになってきた。

この日は店内がかなり混み合っており、この生ビール2杯が来るまでに10分ほどかかった。2杯頼んでよかった(*^▽^*)

 

 

さらに5分後、料理が届き始める。

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手前から、辛味チキン・ブロッコリーのくたくた・チョリソー・プチフォッカです。

 

 

この日、どうしてもウインナーが食べたくてチョリソーを注文。ビールにめちゃくちゃ合いました。

辛味チキンは初めて食べたのですが、聞いていた評価が高すぎて「ふ~ん…」って感じでした。すみません。

そして私の虚弱な胃を刺激するチキンの油分。唐辛子パウダーとかかけたい感じ。胃、逆に死ぬかな。

 

 

プチフォッカは、ご自由にお取りくださいゾーンにあったオリーブオイルに塩をかけたものに付けました。ブロッコリーのくたくたとも合う。

隣の席に3~4歳くらいのお子とママがいたのですが、そのお子が私のプチフォッカを指差して「あの人が食べてる三角のやつ食べたい」と言っていて思わず微笑みました。ひとりで。

まずその年齢でちゃんと食べたいという意思表示ができる時点で100点満点。

それに対して「ダメ!もう食べられないでしょ!」と却下することなく、ちゃんと注文してくれたママも100点満点。満点親子です。

 

 

このあたりでチョリソーの油分がきつくなる。ビールで流し込み、胃を騙します。

 

 

3杯目のビールと、コーンスープ。

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150円とは到底思えない、かなりミルキーなコーンスープ。商売する気ないですよね。最高です。

 

 

ここで大変なことに気づきます。

チョリソーが食べた過ぎるがあまりに、今日絶対に頼もうと思っていたフリウリ風フリコを注文し忘れるという痛恨のミス。

すでにお腹は9分くらいの状態。そこに潰した芋とチーズを詰め込むなんて、常人が思いつくことではありません。いかれちまってます。

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はい、いかれた人間です。

やみつきスパイスをかけるとおいしいと聞いたので一緒に注文。めっちゃ合う。あと5杯くらいかけたい。

 

 

ここで残りのチョリソーを一口食べるごとに、胃を殴られるような衝撃が走る。残念ながらもう限界だ。

チョリソーが2本少なければ、あとビール3杯はいけたんじゃないか。それはそれでヤバいか。

 

 

次回は一番最初に生ビール2杯とフリウリ風フリコを頼もう、そう心に誓った。

 

 

ひとり飲み、完全にはまったのでまた近々行きます。そしてブログのネタにします。

そして、このブログのタイトルが「ひとり飲み探訪記」にならないように気を付けます。

 

アラサーOL、寿司を食って泣く

 

以前ブログで投稿した通り、私は吉本興業のチケット販売サービス「FANY」の有料会員だ。

すなわち吉本興業へ課金をしているので、少しでも会費の元を取ろうと思い最低でも月2回はライブへ行くようにしている。

 

そして、やはり課金をすると明らかに当選率・良席率がグンと上がる。

 

単独などの企画系ライブの抽選でたしか外れたことはなかったと記憶している。

また競争率が比較的低い通常公演であれば、最前列センターはもはや当たり前。

私がよく行くルミネtheよしもとの最前A列は舞台との距離がめちゃくちゃ近く、少し目線を上げなければならないのでかえって見づらい。(しれっと文句)

現在はコロナ対策で最前はC列なのですが、これがめちゃくちゃ見やすいんです。

いつかの最前C列センターの目線を載せます。

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コロナも捨てたもんじゃないと思います。

 

捨てたもんじゃないと思うことは他にもある。

コロナ禍になってからめっきりお金を使わなくなったため、最近はお笑いライブの前後に

普段なら入らない少しいいお店のご飯を食べることが毎回の楽しみになっている。

 

9月は新宿高島屋の小松庵で天ぷらそばをいただきました。大変おいしかったです。

この時はちょうど、新宿高島屋レストラン街の25周年記念イベントが開催されており

各店で特別メニューや復刻メニューが提供されていたり、抽選会などが行われていた。

 

天ぷらそばと同時にアンケート用紙が渡され、どうやらそれを記入すると抽選に参加できるとのこと。

普段の私だったら、バッグの隅で湿ったハンカチとともにグシャグシャにしているかと思いますが

参加賞はウエットシートと書いてあったので、それだけでもいただこうと参加したところ、

 

 

 

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当てました。

「欲を出すと失敗する」みたいな言い伝えがあるけど、ほんとそれ。

 

みなさんは1,000円の食事券があったら、どう使いますか?

私も相当悩みました。焼肉、天ぷら、ひつまぶし、新宿高島屋にはいろいろあります。

サイアムセラドン(タイ料理)の2,000円しないくらいのランチセットも大好きだけど

それにこの1,000円を使うのはもったいないことくらい、バカな私でも分かります。

 

これはもう、

 

 

 

寿司だな。

 

 

 

28年間生きてきて、最も正しい判断ではないかと自己陶酔した。

迷う余地なんてなかった。寿司一択・寿司一強。寿司こそ正義。

 

回らない寿司屋に行ったのは、小学生の頃に一度だけと記憶している。

我が家ではお寿司といえば、もっぱら出前を取るものだった。

入学式・七五三などのお祝い事の時には、家族・親戚と食べたことが懐かしい。

今では嘘のようだが私は海鮮系が苦手で、まぐろしか食べられなかったので

握りと鉄火巻きが入った、いわばまぐろづくし的なものを注文してもらっていた。

そう、私はそもそも海鮮系が苦手なのでお寿司が好きではなかった。

 

そんな回らないお寿司初心者の私が、築地玉寿司へ。

メニューの写真を見て、初めに目に入ってきたこちらにしました。

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七福にぎり/3,080円(店舗により価格変動あり)

 

大学生の頃、マナー・プロトコール検定というマイナー資格を取ったことがある。

冠婚葬祭やビジネスマナーなどについての授業を受けていたのだが

お寿司を食べる時、その時に習った「大味のものは最後に」を思い出す。

 

ここは回らない寿司屋

9年前に取得したマナー・プロトコール3級の知識を思う存分活かす時が、ついに来た。

赤身と中トロの間にある、鯛のにぎりをそっと箸でつまむ。

 

 

 

うまい。

 

 

 

まずいわけがないけど、こんなにおいしいとも思ってなかった。こりゃすげぇ。

比較対象が申し訳ないですが、チェーン店のカチカチに冷えたシャリとは全然違うんですよね…。

でも私はスーパーとかで売ってる、まぐろではない魚を使ってると噂のネギトロ巻きも大好きなのです。

 

そしてこのメニューには茶碗蒸しとお味噌汁も付いていたのですが、そちらもおいしかったです。

私は今でも練り物が苦手で、絶対に食べられません。でも茶碗蒸しって、大概かまぼこ入ってますよね。

この茶碗蒸しも下の方から練り物らしきものが出てきたのですが、私は28歳のアラサーOL。立派な大人です。

回らない寿司屋に来て、食べ物を残すなどもってのほかです。

最悪お茶で流し込もうと口に入れたところ、これ練り物…じゃないな…?

あわびのような…いや、あわびではないかもしれないけど、何かしらの貝じゃないか?

さすが回らない寿司屋、細部までこだわりを感じます。全ておいしくいただけました。

 

食べ進めるごとに、自分の目に違和感があることに気づく。

 

 

 

あれっ…私、泣いてる…?

 

 

 

カウンター席で寿司を食べながら涙を流す女は奇妙すぎる。向かいにいる愛想のいい大将も一瞬で引くはずだ。

涙が零れ落ちないよう、一貫ずつ大切に味わった。

 

1人で食事をする時、食べ終わったらすぐにお店を出るよう心がけている。

味わいつつも長居はせず、席を立とうとしたところ目の前の大将に声をかけられた。

 

 

 

「お味は大丈夫でしたか?」

 

 

 

「おいしすぎて泣きました」とか言ったら、さすがにコイツ情緒がヤバイと思われそうだったので

精一杯の感情を込めて、「とってもおいしかったです」とお伝えしました。

ってか、回らない寿司屋は味の感想まで聞いてくれるんだ…うめぇに決まってんだろ…自信持てよ…と思わずブチ切れてしまうよ。

 

こんなにおいしくて、こんなに丁寧な接客を受けて、2,080円です。罰が当たりそう。

3,000円でも安すぎると思うので、気が触れた時にでもまた来ようと思います。

 

君は何パーセント

 

仕事終わり、寄り道をしながら帰る。

会社の最寄駅に誘惑がたくさんあって、困りながらもいいストレス発散になってる。

 

新しい化粧品、カフェの期間限定ドリンク、贅沢なお惣菜。

 

 

 

そして、私は君を見つけた。

 

 

 

こういう出会いって本当に突然なんだね。

だって、ただの仕事の帰り道なのに特別な日になってしまうんだから。

 

私、一目見た瞬間に「いいなぁ」って思ったの。

まるで世界が一瞬で変わる感じ?大袈裟かな。

 

でも、君はきっと周りのみんなからも人気。

急がないと誰かに横取りされちゃうって、焦ってしまう。

さっき出会ったばかりなのにね。図々しくてごめんね。

 

だから、決断するなら今だって決めたんだ。

今決めないと、君も私も悲しい思いをする。そう思った。

 

わずかな時間ではあったが、私は真剣に考えたんだよ。

私の未来に、君がいるかどうか。

 

でもさ、君…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポリエステルだよね。

 

 

 

いや、ポリエステルが悪いわけじゃないよ。

だって私はポリエステル100%のTシャツが大好きだからね。

何年か前のビバラロックで買った超派手なポリエステル100%のTシャツが、夏場の寝巻きにちょうどいいのよ。

ちょっと静電気が心配だけど、夏だから全然平気。

 

もちろん綿100%のTシャツは言うまでもなく最高だよ、素材がいいから。

でも綿100%って、シワがつきやすい。そしてシワが取れにくい。

あと夏とかお風呂上がりに着ると、湿気を含みやすくてじめっとする。

 

その点ポリエステルはシワになりにくいし、着心地もサラッとしてる。乾きも早い。

夏はポリエステルかドライ素材の部屋着しか着ないと決めているんだ。

 

ただ、スウェットとなると話が変わってくる。

私はスウェットが大好きだ。たぶん20着くらい持ってると思う。

何年か前にちょうどいい丈の、ちょうどいいサイズ感の無地のスウェットを見つけて、私は3色買いした。もちろん綿100%の。

その着心地が良すぎて服選びに悩んだ時は3色のうちのどれかを着ている。

 

私は白・くすんだ青・チャコールグレーを買ったのだが、特にチャコールグレーに無限の可能性を感じた。

やはり代表的な合わせやすい色といえば、白・黒・グレーあたりだろうか。

そう思い込んでいる人がいるならば、チャコールグレーという選択肢を提案したい。

びっくりするくらいなんでも合うから。まじで。

デニムにも合うし、白系のスカートにも合うし、カラーパンツにも合う。

だからチャコールグレーだけ群を抜いてへたりがすごい。

 

ってかチャコールグレーって、白・黒・グレー混ぜた色じゃね?

あっ、そういうこと…!?(どういうこと)

 

そんなへたったスウェットも、綿100%だから毛玉が全くできない。

また元々オーバーサイズではあるが、縮んでいる箇所も見当たらない。

 

ポリエステルって、本来は縮みにくい素材らしいです。

ただ天然繊維と混紡されていると縮むって。今までの災難はこれが原因か…。

 

衣服が縮むのは、繊維の表面にある突起が絡み合うためで、ポリエステル繊維は表面が滑らかになっているために伸びやすいですが、縮みにくい素材です。ポリエステル繊維100%の生地は、洗濯で縮みにくいのですが、綿や他の天然繊維と混紡されている場合が多く、混紡生地の服は縮むので、洗濯法や乾燥法に注意が必要です。

kajikko.b-engineer.co.jp

 

縮みはまだしも、毛玉問題が深刻ですよね…。

秋くらいの、まだアウターいらなくてスウェット1枚で過ごせる日にウエストバッグ的なものを斜め掛けしたらもうEND。

スウェットと擦れたバッグのベルト部分が全て毛玉まみれになっていることでしょう。

 

せっかく好きになったのに、私はポリエステル48%/ポリウレタン27%/綿25%のスウェットを諦めた。

メロウフリルのデザインが新しくて珍しい、そんなスウェットだった。

今でも店頭やオンラインで探そうとしている自分がいる。

山崎まさよしOne more time, One more chance」の冒頭歌詞が心に染みる。

 

これ以上何を失えば 心は許されるの

どれ程の痛みならば もういちど君に会える

 

そしてまた綿100%のスウェットを購入したのであった。

(ZOZOTOWNで注文していたものが昨日届きました)

 

健康第一

 

約2年ほど前、近所の内科が閉院した。

 

先生1人・ベテランの看護師さん1人・受付1人しかいない小さな内科で、まさに地元住民のかかりつけ医だった。

私も幼少期から大変お世話になり、風邪を引いた時はもちろんのこと

 

・薬用石鹸ミューズの使い過ぎで手の皮ほぼ全域が剥がれた時(3~4歳)

・サイズの合わない靴を履き続けて左足の親指が腐りかけた時(19~20歳)

・動悸と吐き気で仕事へ行けなくなった時(23~24歳)

 

など、約四半世紀の中で起こった人生のあらゆる危機から私を救ってくれた。

 

閉院が決まったのは突然で、理由は先生の体調不良とのこと。

おそらく脳梗塞を患っているらしく、日常生活を送るには問題ないが診察ができない状態となってしまったそうだ。

 

ここ数年、風邪を引くことがほとんどなかったので突然の閉院で困ることはなかったが、心にぽっかりと穴が開いた。

家から徒歩5分、いや、信号に引っかからなければ3分で着く場所に信頼できる先生がいるというのは心強かった。

私にとってこの内科はコンビニ的な存在、まさに「すぐ・そこ・サンクス」である。

 

そんな割と健康だった私にも、黒い影が忍び寄る。

8月に入ってから仕事が忙しくなってきて、動悸・吐き気・胃痛などの症状が出てきてしまった。

あと結構深刻なのは、夜なかなか寝付けなくなってしまったということだ。

昔から夜更かししがちで寝付き・睡眠の質はあまり良くなく、4~5時間寝れば満足していた。(満足の閾値が高すぎる)

最近は平日働いてめちゃくちゃ疲れているはずなのに布団に入った途端寝られなくなってしまい、入眠までに短くて30分、長いと2時間くらいかかってしまうようになってしまった。

 

さすがにこれはまずいと思い、不眠症外来的なところへ行こうと考えた。

「○○区(住んでいるところ) 不眠症」で検索し、一番上に出てきた内科のホームページへアクセスする。

内科だったら動悸や吐き気の相談もできて一石二鳥、いや、五鳥くらいだろうか。

 

あとはどんな先生か分かれば、なお安心だと思った。

ホームページを見ると「院長ブログ」なるものがあり、主に院内勉強会の内容や季節ごとに増える症状・病気(花粉症・熱中症など)について更新がされている。

ブログの冒頭部分には最近買ったもの・行った場所など、先生のプライベートが垣間見えることも書いてあり、なんだか穏やかな気持ちになる。

先生の誕生日には毎年スタッフの方がケーキを用意しているみたいで、それについても投稿されていた。

なんとそのケーキには先生の顔写真がプリントされていたようで「びっくりしました」的なことが書いてあったのだが、さらに続けてこう書いてあった。

 

「とっても、とっても嬉しかったです。」(原文ママ)

 

こんな穏やかな文章を書いておいて不親切なわけがないと思った。

 

だって、「とっても嬉しかったです。」だけでも十分温かみを感じるのに、さらにその前に「とっても、」を付けるなんて。もはや温か過ぎて火傷してしまう。

同じブロガーとして学ばせていただきました。精進してまいります。

そして私は「不親切なわけがない」と書いたが、それにはちゃんと理由がある。

 

数年前、唇・首・手に謎の湿疹ができて皮膚科を受診した。

とは言っても特にかかりつけの皮膚科がなかったため、この時も家の近くの良さげな皮膚科をネットで検索した。

地域密着の小さな医院ほど、先生ががんばってブログを投稿しているような印象がある。

ブログから見るに、とても人当たりのよさそうな女性の先生がやっている皮膚科へ行ってみることにした。

 

しかしこれが悲劇の始まりだった。

診察室に入るとブログに載せていた笑顔の写真が信じられないほどの無表情な先生の顔。そして言葉を交わさずとも分かる気の強さ。

あれ、ブログに「新しいタンブラー買いました~」ってめっちゃ笑顔の自撮り載せてなかったっけ…?

 

一通り症状を伝え、また唇の湿疹はヘルペスかもしれないと伝えたところヘルペスの検査をしてくれることになった。

その検査方法が唇の水泡を潰すというものだったのだが、想像していただきたい。

 

めちゃくちゃ痛ぇんだわ

 

ただでさえ湿疹が出来ている状態の唇はピリピリ、いや、ビリビリして塩気の強いものを食べるのもかなりつらい。

しかし、無表情の女医は水泡を容赦なく潰した。これもまた無表情で。

 

検査結果は驚くほどすぐに出た。2~3分だろうか。

女医は「ヘルペスではありませんでした」と言い放った。もちろん無表情で、だ。

「水泡を潰すという行為」があまりにも報われなさすぎる結果ではないか。

私は終始、ガキの使いを卒業する山崎邦正と同じ表情をしていた。(以下参照)

悲報】山崎邦正、ガキの使いを卒業へ さようなら月亭方正 2015 感想 | ピースのAMEBLO CANTABILE

 

その上、なんかめちゃくちゃ効き目なさそうな軟膏を処方されて終わった。

軟膏は効かなかった。唇・首・手に塗ったけど全然効かなかった。まじで。

結局別の皮膚科で診てもらい、それぞれの部位に効き目のある軟膏をもらって無事完治した。

初診だから雑な扱いを受けたのだろうか。でもその別の皮膚科も初診だったけどちゃんと見てくれたしなぁ…。

 

そんなことがあり、すっかり初診恐怖症となってしまった。だから内科の閉院にも緊張感が走った。

皮膚科ならまだしも、内科って生活の中で結構重要かと。大概の体調不良は内科へ行けば解決すると思うからだ。

 

そしてあのクソ皮膚科で学んだのは、ブログの印象に騙されてはいけないということ。

だいたい、文章と写真なんていくらでも情報操作できるじゃないか。騙すより騙される方が悪い。いや、悪い?なんで被害者なのに泣き寝入りしなければならないのか。印象が違うのは百歩譲っていいけど、あんなに繁盛してるのに初診と再診で患者への態度違ったら俺は許さねぇからな…覚えとけよ…

もうこれ以上書くと収拾つかないのでこのあたりで。(根に持ちすぎ)

 

今まで以上に安心して通える内科が見つかるのか、そんな不安を抱えつつ新しい場所へ飛び込んだ。

 

問診表の症状の欄に「動悸・吐き気・気持ち悪さ・夜なかなか寝付けない」と記入し、診察を待つ。

待合室の広さにはそぐわないバカでかいアナウンスが響き渡り、私はビクッとして診察室のドアを開けた。

 

挨拶をし、ついに診察へ…

 

「なんかいっぱい書いてあるけど、いつからこうなっちゃったの~?」

 

語尾こそ違うが話し方のトーンに系統があるなら、先生は孫悟空と同じところにカテゴライズされると思う。

この感じでいい加減なこと言われたら私は立ち直れない。人を信じることすら怖くなってしまう。

問診表に書いたことをベースに現在の症状を伝える。先生は私の話をちゃんと聞いてくれて、さらに質問をした。

 

「お腹の調子はどうだい?」

「頭痛はあるかい?」

 

まず「~だい?」とか「~かい?」を日常会話でナチュラルに使うんだという驚きがあったが、もう一つ驚いたことがある。

主訴だけでなく、患者本人が伝えていない症状がないか聞いてくれたことだ。

 

ずっと通っていた医院では私が伝えた症状を治すための薬を処方してくれていた。

しかしここは頭痛や過敏性腸症候群(IBS)の特殊外来の診察もやっているため、私の症状から他にも発生していそうな症状を聞いてくれたのだと思う。

先生のおっしゃる通り、私は頭痛・胃腸系の調子の悪さに悩まされている。

 

結局、不眠症治療薬・胃薬・頭痛薬を処方してもらうことになった。

しかも私が処方してもらった薬は全て、会計時に受け取ることができ別途薬局へ行く必要がない。ここもポイントが高い。(薬局で処方だとしても同じビルの中にあるので鬼近い)

 

薬を飲み始めてからは、一旦仕事の忙しさが落ち着いたこともあり調子が良くなった。

何より、夜寝付けるようになったのはでかい。これで安心して寝られる。

薬の副作用で困っているということもなく、今のところ安心して服用できている。

 

初診恐怖症が少し克服された。この内科は間違いない。

他にも来院予約可・初診からオンライン診察可・キャッシュレス決済可など、かなり対応力の高いクリニックだ。

長年知らないふりをしていたが、日々繰り返される下痢と便秘。おそらく私は過敏性腸症候群(IBS)だ。いざ治療するとなった時もここへ行けばいい。

家からだと2駅ほど離れているため、発熱時以外の体調不良はここに駆け込むつもりだ。周りの人にもおすすめしたくなる。

とはいえ、内科へ通わなくても健康でいられるよう日々努めたい。

 

丁寧な診察をしてくださって、とっても、とっても嬉しかったです。

 

『倦怠期』

※2015~2016年ごろにいただいたお題より 

 

14歳の頃から、お笑いコンビのチュートリアルが大好きだ。

 

彼らを知ったのはMー1グランプリで優勝したことによる、いわゆるMー1バブルの時期で、残念ながら「優勝までずっと見守ってきました」系の古参ではない。

なんとなくテレビを眺めていて、なんとなくかっこいい芸人さんがいるな〜と思っていたら、それが徳井義実だっただけの話である。

 

それから約14年。小さい頃からお笑い好きということに変わりはないが、ここまで好きな気持ちが続いているのはチュートリアルだけだ。

 

話は戻るが、私が「徳井義実大好き芸人」だということは周知の事実であると認識している。

特に中学生の頃からの友人には、その印象しかないような気もする。

もちろん福ちゃんも好きだし、2人の関係性が何にも替えの効かないまばゆい光を放つジュエルのような存在ということが最大の魅力なのだが

どちらかと言われれば…どちらかと言われてしまったら…私は「よっきゅん(※)推し」である。

(※「よっきゅん」は徳井の愛称)

 

徳井の魅力は「アブノーマルさ」だと勝手に思っている。

言葉選びや表現の仕方が独特で、妄想に長けている(?)ところにも魅力を感じる。

芸人では珍しくないかもしれないが、躊躇なくきつめの下ネタを言っているところも清々しい。

徳井が自分のことを「変態です」と公言する姿は、とても眩しく見えた。

 

小さい頃から私は「変わってる」と言われることが多かった。そして自覚もしていた。

周りとの「温度差のようなもの」に気づいたのは幼稚園に通い始めた頃だ。

どうやら私はみんなとは少し「違う」ようだと。この表現が合っているかも分からない。

ただ、確実に「浮いている」ということは感じていた。我ながら早すぎる気づきである。

 

かといって「普通」が分からない。というか普通って何?という感覚は昔から持っていたように思える。

中学生になって私は、ますます「周りとの差」を感じていた。その差は何から生じているかも分からない。

「周りとの差」を感じているこの感覚さえも、おかしいのではないかとも思った。

今思えば、それはいわゆる「アイデンティティの確立」の途中だった。

 

学校では毎日生きづらさを感じていたが、家でチュートリアルが出ているテレビ番組を見ると画面越しに徳井が「そのままでええよ」と言ってくれているように思えた。

多感な時期に「徳井義実の変態性」に触れ、自分を認めることができたのだから、徳井の存在はアイデンティティ形成過程で間違いなく私を救ってくれた。

(形成後も、変わり者扱いされることは現在も続いているが…)

 

15歳の時、私は初めて劇場でチュートリアルの漫才を観ることになる。

その時の記憶は全くない。なんのネタをしたのかも記憶にない。鮮明に覚えているのは、ライセンスが一緒に出ていたということだけだ。

 

実はそうなるのにも理由がある。その漫才を観た後、私は徳井と遭遇してしまった。ルミネ2で。

劇場を出た後、エスカレーターに乗っていたら隣にいた友達が

「ねぇ!!!徳井さん!!!!!」

と囁くように大きく叫んだ。

一緒に行った友達はライセンスが大好きで、やれやれ…興奮して頭がおかしくなってしまったのだろう…と思っていたら目の前には本当に徳井さんがいた。

 

徳井さんはアパレルショップでリュックを見ていた。そしてそのリュックを背負い、鏡に映る自分を見ていた。

その店を出た瞬間に私は徳井さんに声をかけ、サインをもらった後に握手までしてもらった。

 

当時、いつどこで芸人さんに会っても大丈夫なように常にサイン帳を持ち歩いていた。

「備えあれば憂いなし」とは、まさにこのことであろう。

徳井さんと私、初めての共同作業である。徳井さんがサインを書いて、私は台紙を押さえる。

縦の糸はあなた、横の糸は私。まさにこの歌詞の通りだった。ありがとう、中島みゆき。(???)

 

徳井さんは「ありがと」と言ってから私の目をしっかりと見て、微笑みながら握手をしてくれた。

 

膝から崩れ落ちた。だって、15歳の女の子が今一番好きな人に会えたのだから。

長年応援してきてやっと初めて会えるってこともあるだろうに、私はこんなに大好きな人にこんなにすぐ会えてしまって大丈夫なのだろうか、この先うまくやっていけるのだろうか…と、一気に不安が押し寄せてきた。

 

高校2年生までコンスタントに吉本の劇場に通っていたが、大学受験を機に一旦お笑いから離れてしまった。

大学に入ってもお笑いが好きということに変わりはなかったが、また劇場に行こうという気には全くならなかった。

というのも大学生になった時、私の知らない若手芸人がたくさん出てきていて追いきれないと思ってしまったからだ。

何かを「知らない」という状態に気持ち悪さを感じる私は、自分が劇場に行っていない間にブレイクした若手芸人を後から追いたくないという謎のプライドがあり、お笑い自体から距離をとっていた。

 

しゃべくり007などのチュートリアルが出演している番組は見ていたけど、以前のように録画するほどの熱量はなく、見逃していることの方が多かった気がする。

 

3年前、大学4年生の時に徳井さんに会いに行こうと言ってくれた人がいた。

つまりルミネにチュートリアルの漫才を観に行こうという誘いだった。

誘いを受けなければ自ら徳井義実チュートリアルを欲さない、そこまでの域に達していた自分に気づく。

しかしその約束の数日前に、その相手からインフルエンザにかかったというLINEが来た。

 

その連絡を受けて一番に思ったのが

「徳井に会えないのはやばい。」

 

気づくと私は携帯でチケットよしもとのホームページを開いていた。そして誘われていた公演のチケットを購入していた。

しかもこのチケット購入が、私の人生初クレジット決済である。

バイトの関係で無理やり作らされたクレジットカードを持っていたが、浪費癖のある私は一度も使ったことがなかった。

だがそんなことはどうでもよかった。

「ただチケットが取れればよかった。」まるで犯人の供述である。

 

その時の記憶もない。たぶん、漫才をやっていた気がする。

まあまあ近い席で久々にチュートリアルを見て、初めてチュートリアルの漫才を観た、あの日の記憶がよみがえる。

空白だった時間が徐々に埋まり、心が満たされていく感覚をたしかに感じていた。

 

おそらくあの誘いがなければ、私は今こうしてお笑いライブに行っていなかったと思う。

徳井さんに会わせようとしてくれてありがとうと伝えたい。

 

それから私は数ヶ月に一回のペースでルミネtheよしもとへ行くようになり、M-1グランプリ2017を見てまたお笑い好きが再燃してしまい、2018年の年明けにはよしもとプレミアムメンバー(現FANY IDプレミアムメンバー)、すなわち有料会員になってしまった。

 

正直、もう昔ほどお笑いを好きになるとは思っていなかった。

チュートリアルのことだって、好きという気持ちもすっかり忘れて、このまま思い出になるだけだと思っていた。

 

私はずっとチュートリアルが好きだったのだと思う。

一定期間、「好き」という感覚を忘れてしまっていたようだ。

それでも人の気持ちは移り変わるもので、私の気持ちもいつまで続くかは分からない。

 

今も毎月劇場へチュートリアルを観に行ったり、「京都でチュートリアルを観る」という長年の夢を叶えてしまったりと、オタク人生を謳歌している最中だ。

 

しかしここ数年、徳井は「(コンビでの活動を)どこかでスパッとやめるかもしれない」とほのめかしている。

その時を迎えたら、私はどんな感情を抱くのか。今は全く想像がつかない。

意外と冷静でいられるかもしれないし、はたまたショックのあまり泣き崩れ仕事を休むかもしれない。

そんなことを今考えたって未来は誰にも分からないので、今を全力で楽しむことに力注いでいこうと思う。

 

 

 

最後に、拝啓 徳井義実様。

あなたのおかげで、私は私自身を認めることができました。

私の人生の味方になってくださり、ありがとうございます。