28日のブログ

毎月28日に更新します。

締切論

この文字面を見ただけで虫唾が走る人も多いのではないだろうか。

 

誰もが何かの締切に追われて生きている。

私もその一人である。なぜ今回もブログ投稿2日前に急いで文字を入力しているのか。

 

月1更新ということは、毎回30日ほどの猶予が与えられている。

30日もあれば、3,000~4,000字を書くことなんて容易だ。

頭では分かっている。でもそれができない。

 

締切とは何のためにあるのか。

"締切 理由"(愚問すぎ)と検索したところ、「人生自体に締切がある」という芯を食い過ぎたことを書いている人がいた。全くそうである。

さすがにそれでは話が終わってしまうので今回は一旦無視。

 

最近たまたまYouTubeのおすすめに出てきた、酒村ゆっけ、氏の動画にて締切の全てが語られていた。(再生ボタン押したら該当箇所から再生されると思います)

youtu.be

 

私もたびたび経験しているが、もはや締切過ぎてるんじゃないかくらいの状況で書き上げた文章の完成度というものは異常である。

ギリギリで書いてるから適当な文章なのでは…という疑問が生まれそうだが、決してそんなことはない。

締切がジリジリと迫る時、アドレナリンやドーパミンが分泌されている。確実に。

 

あと私の場合は深夜26~28時の間に様々な作業が捗りやすい傾向にある。

たとえば23時から作業に取り組んだとすると23~25時くらいまではダラダラしてしまうが、26時ごろから突如エナジードリンクを飲んだような集中力が漲ってくる。もしかしたら前世が狼なのかもしれない。

 

以前、当月分を投稿してからすぐ来月分の執筆に取り掛かったことがある。

2週間ほどして投稿できる形となった。しかし私はその文章を全て消し、全く別の文章を書き始めた。

おそらく投稿の2~3日前のことだったと記憶している。今でもその選択は正解だったと思う。

時間をかけて書いた文章を見返した時、ものすごい虚無感に襲われることがある。

私こんなことが書きたかったんだっけ…?と、疑念を抱いてしまうのだ。

 

元々文章を書くことが好きなので、大学生の課題の代表格・レポートはそこまで苦ではなかった。

テストは制限時間内に終わらせなければならないという緊張感にいつも気持ちが負けてしまうので、文章を書くだけで評価してもらえるのは非常にありがたかった。

当然評価に関わるので期日までに仕上げて提出していた。

(1回だけ、1文字も書けていない状態で起床したら提出2時間前になっていたことがあってさすがにそれは焦った)

 

ということは、このブログも週1や月2ペースの更新にすればもっと充実した内容をお届けできるのではないか。

いやでも今は状況が違う。週5日フルタイムで働くOLにはハードルが高すぎる。

あくまで時間を持て余していた学生時代にできたことなのであって、想像しただけで精神が崩壊しそうだ。

 

それはともかく締切があることによって、さらに締切が自分の顔の目の前まで迫ってきている時、人間は自身の持つ力を150%発揮できるのではないか。

茹でた麺も冷水で締めるとおいしくなるし。(???)

ただ、そんな締切ギリギリ肯定派の私でも気を付けていることが1つある。

 

このブログの締切は、投稿前日にあたる27日。

好きなライターさんが「執筆後は一旦寝てから納品」とおっしゃっていて、深く共感したためずっと守っている。

たしかに毎回ざっと読み返した時、いつも2~3箇所は誤字脱字が見つかるのでこの作業は必須である。

 

都市伝説的な話ではあるが、ハウルの動く城のテーマ曲「人生のメリーゴーランド」は久石譲が締切間際のギリギリの状況で作曲したらしい。

あまりに規模感が違い過ぎて想像ができない。ってか久石譲も人間なんだな…。

 

文章を書く仕事がしてみたいと今でも思うが、仕事になった途端に何も書けなくなってしまう自信しかない。

やはり私には自ら定めた締切に向かって奮闘するのが合っているのだと思う。

 

書籍を出版する文豪には到底及ばない。

芥川は、太宰は、漱石は、どんな気持ちで数々の名作を書き上げたのだろう。

漱石は持病があったけれど、締切って精神的に良くないものなんだきっと。

小さな締切が、己の"人生の締切"を短くしているのではないか。普通に病むし。

 

このような話をしていて最終的に私が思い出すのは、「夏休みの宿題理論」である。

「夏休みの宿題」というスパイスがあることで、休みを楽しむことができるという考え方。

たしかに何の制限もないと際限なくだらけてしまいそうで怖い。まあ時にはそれも大事だけど。

毎日働いていると「もう一生仕事しないで毎日遊んで暮らしたいな…」と思うことがたまにあるが、結局のところ有休消化などの期限付きの余暇が一番楽しい。

少し先に見える現実が、束の間の休みを素晴らしいものにしてくれる。

 

結論としては、締切は設けるのも守るのも大事。

多少のストレスは日常生活に必要不可欠で、我々の原動力と言っても過言ではないだろう。

 

とりあえず、今回を超えるギリギリ加減はもう経験したくない。(n回目)